「アニサキス」とは？お寿司や刺身で起こる突然の腹痛にご注意を【名古屋市中川区水野クリニック】

2025.05.29

「お寿司を食べた夜から、急にみぞおちあたりがズキズキ痛む…」

「胃がキリキリして眠れない…もしかしてアニサキス？」

そんな症状でご覧になられている方へ。

その腹痛、もしかしたら「アニサキス症」かもしれません。

アニサキスってなに？

アニサキスは、長さ2〜3cm、白くて細長い糸のような寄生虫です。

生のサバ、アジ、イカ、サンマ、カツオ、サケなどに寄生しており、魚の内臓や筋肉中に潜んでいます。

スーパーで買った生魚でも、目を凝らして観察すると見つかることもあるほど、ごくありふれた寄生虫です。

これらを間違って口にすると、アニサキスが胃の中に入り込み、胃の壁に噛みついて数時間後に激しい腹痛を引き起こすことがあります。

生魚を口にする文化のある日本では年間7,000件以上の症例が報告されており、意外と多くの方が発症している病気です。

アニサキス症の主な症状

• 食後数時間以内に突然始まる、みぞおちの激痛
  
• 吐き気や嘔吐
  
• 胃痛が断続的または持続的に続く
  
• 腸に寄生すると、腹部膨満感・腸閉塞様症状を起こすこともある
  

市販の胃薬では改善しないことが多く、「ただの食あたりとは違う痛み」が特徴です。

アニサキスは胃に寄生する場合と腸に寄生する場合があります。

ほとんどの場合、胃に寄生して急激な腹痛を自覚される方が多いです。

● 胃アニサキス症： 食後数時間以内に発症

● 腸アニサキス症： 食後数十時間〜数日後に発症（重症化リスクあり）

アニサキスが疑われる場合の対処法

胃アニサキスの場合

アニサキスによる症状は、胃カメラ（内視鏡検査）で虫体を直接取り除くことで、劇的に改善します。

無理に我慢せず、早めに内視鏡検査ができる医療機関を受診することが大切です。

腸アニサキスの場合

虫体の確認が難しいため、痛み止めなどでの対症療法が中心となります。

重症化すると腸閉塞や穿孔（腸に穴が開く）を起こすこともあり、注意が必要です。

なお、アニサキスは人の体内では成虫になれず、1週間程度で自然に死滅します。

アニサキスの予防方法は？

アニサキスを予防する簡単な方法には主に２つあります。

① 目視で確認する

アニサキスは肉眼でも確認可能です。生魚を食べる前に、白くて細長い虫がいないかよく観察しましょう。

② 冷凍または加熱する

• 60℃以上で1分以上の加熱
• −20℃で24時間以上の冷凍

これでアニサキスは死滅します。
※酢や醤油、ワサビでは死滅しないため、ご注意を。

アニサキスが疑われる場合は当院へご相談ください。

当院では、胃カメラによるアニサキスの診断・除去に対応しております。

• 胃カメラ　当日対応（要予約・電話相談）
• 消化器内視鏡専門医による診療・検査・治療
• 名古屋駅、金山駅から１駅、中区・中川区・中村区・熱田区からもアクセス良好

患者さんによっては胃のなかに複数アニサキスが噛みついていることがあります。

見落としのないよう十分な観察をおこなうためにも、可能なかぎり絶食でお越しください。

まとめ

アニサキスは、自然に治ることもありますが、強い痛みを伴うことが多い病気です。

胃カメラで虫体を摘出すると、スッと症状が良くなるため、痛みを我慢して夜を明かすよりも早めの受診で安心を得ましょう。

「アニサキスかも…」と思ったら、まずは当院までお気軽にご相談ください。