食べて治す！？スギ花粉舌下免疫療法とは？

2022.06.29

こんにちは。

ようやく花粉症シーズンが終わって薬を飲まなくてもよくなった方も多いのではないでしょうか。

喉元過ぎれば熱さ忘れる。

とはよく言いますが、あれほどしんどかった鼻水ジュルジュルの生活ももう忘れつつあるのではないでしょうか？


今日はスギ花粉症で毎年お悩みの方に今だからこそ始められる舌下免疫療法についてご説明させていただきます。

＜こんな方に治療がおすすめ＞

・毎年スギ花粉で悩んでいる

・受験と花粉症が被るのが心配

・花粉症の薬を減らしたい

それではいきましょう。

舌下免疫療法ってなに？

舌下免疫療法とはアレルゲン免疫療法のひとつで、簡単に説明すると『アレルギーの原因物質を食べることでからだを慣れさせる治療法』です。

例えば毎年スギ花粉症で悩んでいる方の場合、


スギ花粉の飛んでいない6-12月に薬を1日1錠飲みはじめます。すると徐々にスギ花粉に体が慣れ、花粉症シーズンのアレルギー症状の緩和が期待できます。早いと翌年の花粉シーズンに効果を実感する方もみえます。

アレルギー症状を薬で抑える従来の治療と違い、スギ花粉に対する体質改善を目的とした根本治療となります。

効果はどれくらいですか？

舌下免疫療法はおよそ80%の方に効果があるとされています。治療を受けた方の20%は完治、60%は症状が軽くなったり内服薬を減らせたりなどの効果を実感したというデータがあります。

全員に効果が保証されるわけではないですが、毎年スギ花粉で悩んでいる人にとってはぜひ試す価値のある治療法であると考えられます。

誰でも治療は受けられますか？

スギ花粉症のある5歳以上の方であれば治療を受けることができます。

ただし治療を受けるには、スギ花粉に対するアレルギーがあることを診断する必要があります。

検査は血液検査でおこないます。

過去に検査を受けたことがある方は、検査結果を持参していただければ代用することができます。

いつでも治療は始められますか？

スギ花粉の舌下免疫療法の開始時期は、スギ花粉の飛んでいない6月〜12月とされています。

服用期間はどれくらいですか？

薬は３〜５年間継続して服用することが推奨されています。


数年間薬を服用して症状が改善したら一旦治療を終了する選択肢もありますが、治療を中止してから再度症状が出てくることもあります。


薬の服用期間、中止の判断はその都度相談して決めていきましょう。

治療の流れや通院頻度を教えてください。

１回目（アレルギー検査）

毎年のスギ花粉症の症状を問診させていただきます。

次にスギ花粉のアレルギー検査をおこないます。過去に検査をおこなったことのある方は検査結果をご持参ください。代用できます。

２回目（初回クリニック内で投与）

シダキュアの初回内服日です。

『シダキュア2000JAU』を院内で内服していただきます。

初回はクリニック内で服用していただき、30分間アナフィラキシーのアレルギー症状がないか確認をします。

特に問題がなければ１週間分くすりをお渡しして帰宅となります。

３回目（初回服用から１週間後）

初回投与の１週間後にその後の症状につき問診をいたします。

問題なければ『シダキュア5000JAU』を２週間処方いたします。

シダキュア5000JAUの内服はご自宅でおこなっていただきます。

４回目（３回目から２週間後）

シダキュア5000JAU服用後の症状につき問診をいたします。

問題なければ『シダキュア500JAU』を1カ月処方いたします。

以後1カ月に1度の頻度で通院をしていただきます。

費用はどのくらいかかりますか？

舌下免疫療法は保険診療となります。

３割負担の場合、初診時に4000円〜5000円ほどの費用がかかります。

それ以後は再診料と薬代で1ヶ月あたり2000〜3000円ほど費用がかかります。

副作用はないの？

舌下免疫療法では次のような副作用が出る可能性がございます。

主な副作用

・口の中の浮腫、腫れ、かゆみ

・唇の腫れ

・喉の違和感、不快感

・耳のかゆみ

重大な副作用

・ショック

・アナフィラキシー

アナフィラキシーなどの症状が起きた場合、迅速に対応できるよう初回服用はクリニックでおこないます。

舌下免疫療法のポイントまとめ

・薬は3−5年継続して飲む必要がある。
・副作用が出ることがある。
・10人に2人は効果を実感できません。
・しっかり服用すれば花粉症状の軽減が期待できます。


一度診察のついでにご相談してください。