日常生活で腰部脊柱管狭窄症とうまく付き合っていく方法とは?
こんにちは。
名古屋市中川区水野クリニックの水野創太です。
今日は腰部脊柱管狭窄症についてお話しをさせていただきます。
当院には腰部脊柱管狭窄症でお悩みの患者さんが毎日来院されます。
同じ病気でもその症状や程度は患者さんによってさまざま。
腰がなんとなくだるいという程度の方もみえれば、天気の悪い日には腰の痛みや足のしびれで全く動く気になれないという方もみえます。
いざ病院を受診して鎮痛剤や血流を良くする薬を処方されたけども、いまいち効果がないと感じている方も多いのではないでしょうか。
でも手術をするにはリスクが高いし、病院の先生にも手術は積極的には勧められていない。
心の中では脊柱管狭窄症とはうまく付き合っていくものだとわかっていても、本当はもうちょっとスッキリしたいのが本心ですよね。
当院はクリニックですので手術は行っておりませんが、投薬治療をはじめ、患者さんとしっかり話しながら治療方針を決めております。
脊柱管狭窄症の治療の肝は日常生活にあります。
当然のことながら患者さんにとっては診察を受けている時間よりもそれ以外の時間の方が圧倒的に長いです。
脊柱管狭窄症とうまくつきあうには日常生活で気をつけるべきポイントを抑えておく必要があります。
今日はそのポイントについてお話しさせていただきます。
目次
腰部脊柱管狭窄症では腰椎の内部を縦に走る脊柱管と呼ばれるトンネルが狭くなり、その中を通る神経が圧迫されて足腰の痛みやしびれが生じます。
特に歩いていると腰から足にかけて痛みやしびれ、脱力感が現れて一時的に歩けなくなる症状を感じる方も見えます。少し休むとまた歩けるようになりますが、症状が怖くて外出しなくなる方もみえます。(間欠性跛行)
しかしながら腰痛の原因は腰の血流が悪く、凝り固まっていることが多いのも事実です。
椅子に座って同じ姿勢でいたり、車の運転を長時間していると腰の血流は滞ってしまいます。
1日に20-30分は休み休みでいいので散歩をして腰の血流を促すことが重要です。
脊柱管狭窄症による症状は冷えで悪化します。
脊柱管の狭窄によって神経周囲の血管が収縮して血流が低下すると、周りの筋肉や人体が硬直して症状がさらにひどくなります。
ですのでお風呂で痛む部分を温めて血流を促すことは、脊柱管狭窄症による足腰の痛みやかしびれを緩和してくれます。
シャワーで済まさず、湯船に浸かってしっかりと痛いところをほぐしつつ温めてあげることは、腰にとってもとても良いことです。
あまり長風呂するとのぼせてしまうので注意してくださいね。
脊柱管狭窄症で腰痛や足のしびれがあると動くのが億劫になります。
そうなると運動不足となってどうしても体重が増えてしまいますよね。
体重が増えてお腹が出ると、自然にバランスを取ろうと上体をそらす姿勢になります。
体をそらすと腰椎にさらに負担をかけ、脊柱管狭窄症の症状を悪化させてしまいます。
かといって極端に食事量を減らせば、同時に筋肉量も減ってしまい背骨を支える力が減ってしまうので徐々に体重を減らす必要があります。
コロナ禍で外出が減り、間食が増えてしまいがちですがそこは一つ我慢を。
コロナが明けた時に外出できるように今こそ気をつけましょう。
寝具がふかふかなのはとても気持ちがいいですね。
でも朝起きた時、腰が痛いなんてことはありませんか?
高価な寝具を買ったから腰に良いはずと思い、腰痛を我慢して使っている患者さんは実はとても多くみえます。
しかしあまりに柔らかすぎるベッドは腰が沈み込んで脊柱管が狭まりやすいのでおすすめできません。
目安として畳に硬めの敷布団を1枚敷いた時くらいの硬さの寝具で寝ることをおすすめします。
適度に硬さのある敷布団で寝ることで、自然に寝返りを打つことができて腰の血流を促されます。
かけ布団も軽くて寝返りが打ちやすいものを選ぶことをおすすめします。
座っている姿勢も脊柱管狭窄症の状態を大きく左右します。
知らず知らず猫背になって体が前に突っ込んで腰が曲がってしまい、腰椎に負担をかけていることがあります。
イスに座るときは、深く腰掛けて、丸めたバスタオルなどを腰枕にしてイスの背もたれと背中の間に挟むことをおすすめします。
痛む方の足は少し後ろに引くと腰にかかる負担も軽減できるのでぜひやってみてください。
脊柱管狭窄症の患者さんは腰をそらすと腰椎に負担をかけ症状が出やすくなります。
階段を上るときは、階上を見ると腰が自然とそってしまうしまうため、なるべく正面を見て上るようにしましょう。
逆に階段を下るときは、転倒しないように足元を見ることで自然と腰をそらさないで楽な姿勢となります。
特に上るときは階上を見てしまいがちなので注意しましょう。
腰部脊柱管狭窄症では一定の距離歩くと足の痛みが出現して、また休憩すると歩くことができるという間欠性跛行(かんけつせいはこう)という症状がよく見られます。
一般的に痛みが出ると腰を丸めて前屈みになると症状がおさまります。
症状を緩和する意味では良いのですが、これは一時的にやり過ごす応急処置であるため、何度も長時間前屈みの姿勢を続けるとそれはそれで腰への負担となります。
コツとしては歩行中に腰の痛みや足のしびれが現れそうになったら、できるだけ早く立ち止まって、前屈みの姿勢をとってすぐに休むこと。
そして症状が落ち着いたら、痛みやしびれがぎりぎり出ない姿勢(そらしすぎず、前屈みすぎない姿勢)でゆっくりとまた歩き始めましょう。
いかがでしたでしょうか。
腰部脊柱管狭窄症には運動療法、薬物療法、注射、手術など患者さんの症状に合わせて様々な治療方法がございます。
痛みが強く麻痺症状が出るような場合には手術が検討されますし、もちろん年齢や元々の状態によっては手術ではなく薬物療法が第一選択とされることもございます。
今回お話しさせていただいた内容は手術をされた方も、薬での治療を選択された方も共通して取り入れることのできるものばかりです。
基本的に長年の生活習慣や姿勢で起きた病気ですので、やはり日常生活を改善させる必要があります。
1つずつでも結構ですので、日常に取り入れてみてください。
それでは今日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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