「グキッ」ぎっくり腰で動けない時の対処法と予防法


ぎっくり腰で動けない時の対処法を教えてほしい。

ぎっくり腰ってどれくらいで治るの?


こんなお悩みにお答えします。

▶︎本日の内容

・ぎっくり腰って結局なに?

・ぎっくり腰で動けない時の対処法

・ぎっくり腰にならないための予防法

▶︎この記事を書いている私

この記事を書いている私は、現在医師として勤務をしています。普段は内科領域だけでなく、整形外科の患者さんも幅広く診療をしております。

今回はぎっくり腰の対処法について説明をしたいと思います。

ぎっくり腰はなんの前ぶれもなく急に訪れます。

強烈な腰痛に襲われて、そのまま立てず動けずの状態で生活にも大きな影響が出ます。

この記事を読んでいただくと、急なぎっくり腰にも落ち着いて対応することができるようになります。

今後のぎっくり腰を繰り返さないためのコツもわかるようになります。

それではいきましょう。

目次

ぎっくり腰って結局何?

ぎっくり腰は医学用語に言い換えると「急性腰痛症」という病名になります。

急に来る腰痛?

そんなアバウトな名前なの?


腰痛の原因には脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどの病気が挙げられます。

しかし実際に原因のはっきりしている腰痛は全体の15%と言われています。

つまり85%の腰痛ははっきりとした原因がわかりません。

大まかに背中の筋肉や骨、筋膜、椎間板間の不具合が原因であると考えられています。

ぎっくり腰の原因は筋疲労やストレス、体の冷えという説もありますがはっきりとした原因はわかっておりません。

原因となる要素が複数重なって発症するという考えもあります。

ぎっくり腰の症状は?

ぎっくりとは不意をつかれて驚き動揺するさま。

引用文献:goo辞書 dictionary.goo.ne.jp


その名の通りぎっくり腰は日常のふとした瞬間に襲ってきます。

物を拾おうと腰を曲げた瞬間

くしゃみをした瞬間

朝起き上がろうとした瞬間

靴ひもを結ぼうとかがんだ瞬間


普段問題なくできている些細な動作で発症するので心の準備ができません。

発症直後は強烈な腰痛を自覚することが多く、動けず、立てず、這っての生活を余儀なくされる方も少なくありません。

ぎっくり腰は画像検査ではわからない?

腰痛の検査となるとレントゲン、CT、MRIなどが挙げられますが、残念ながらぎっくり腰に典型的な画像サインはありません。

症状が出たきっかけや診察からぎっくり腰と診断することがほとんどです。

画像検査を行うのはぎっくり腰以外の病気の否定のためです。

ぎっくり腰を繰り返している方が、実は椎間板ヘルニアだったということもあります。

自己判断はせず、症状が治らない場合などには医療機関を受診しましょう。

ぎっくり腰の痛みはいつまで続く?

通常のぎっくり腰であれば2-3日で症状が軽快し、1週間ほどでほぼ症状は改善します。

人によっては1ヶ月ほど症状が継続する方も見えますが、それ以上症状が持続する場合には他の病気の可能性も考えます。

ぎっくり腰の治療はどんなことをするの?

まずは痛みをやわらげる治療を行います。

鎮痛薬の飲み薬や貼り薬で除痛を行います。

必要に応じてトリガーポイント注射を行うこともあります。

腰のコルセットなども症状緩和には効果があります。

また急性期の炎症がある状態では、炎症を抑えるために「冷やす」方が良いとされています。

数日経って症状が落ち着いたら、今度は血流を促すために「温める」ことをお勧めします。

ぎっくり腰で動けない時の対処法

発症直後は無理をしない

発症直後は痛みで身動きが取れないことがしばしばあります。

腰に負担をかけない姿勢をとって無理をしないことが大切です。

無理に立ち上がろうとせず、症状が楽になる体勢を取りましょう。

膝を少し曲げる体勢をとる

ぎっくり腰になると足を伸ばして仰向けになることが辛くなります。

「膝を少し曲げて横になる」か「膝下にタオルを当てて仰向けになる」といった姿勢を取りましょう。

発症から2-3日したら無理のない範囲内で動く

以前までは痛みが取れるまでは安静にしていた方が良いと言われていましたが、最近の研究では痛みがある程度落ち着いた時点で、無理のない範囲内で動いた方が早く治るというデータが出ています。

2-3日して症状がある程度落ち着いてきたら、じっと座っているのではなく少し動きましょう。

ぎっくり腰にならないための予防法

ぎっくり腰は繰り返しやすく、4人に1人は再発をすると言われています。

辛いぎっくり腰を繰り返さないためにも予防をしておくことが重要です。

無理な姿勢はとらない

ぎっくり腰を起こさないためにも無理な姿勢は取らないように気をつけましょう。

急に腰を曲げたり、慣れない姿勢を取ることはぎっくり腰を起こす可能性を高めます。

また猫背の姿勢やいつも右手でものをもったりは背骨に負担をかけるため、背筋を伸ばすことを意識しましょう。

長時間同じ姿勢でいることを避ける

デスクワークが増えてずっと同じ姿勢で座っていることも増えました。

長時間同じ姿勢でいると筋肉が固まり、血液のめぐりが悪くなります。

日本人はサウジアラビアに並んで世界で最も座っている時間が長い国です。

20-30分に1回は立ち上がって歩いたり、筋肉に刺激を与えましょう。

適度な運動、ストレッチを心がける

適度な運動やストレッチは筋肉のコリを改善し、今後起こりうる腰痛の予防となります。

一度ぎっくり腰になると運動に対するネガティブな印象がついてしまいがちですが、ぎっくり腰を繰り返さないためにも定期的な運動が推奨されます。

太り過ぎは腰に負担をかける

必要以上に体重が重いことは骨や関節に負担をかけます。

新型コロナウイルス感染症の影響で、自宅にいる時間が増え体重が増えている方が多く見えます。

食べ過ぎには注意が必要ですよ。

まとめ

・最初は無理せず膝を曲げて横になる

・発症2-3日以降はむしろ動いた方がいい

・再発予防のために日頃から体を動かす

いかがでしたでしょうか。

急にやってくるぎっくり腰だからこそ対処法と予防法を知っておくと安心ですよね。

症状の長引く腰痛は他の疾患の可能性もありますので、早めの受診をお勧めいたします。

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