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胃がん検診で失敗しないために注意すべき3つのポイント


こんにちは。名古屋市中川区水野クリニックの水野創太です。




皆さんは胃がん検診に関してどのような印象をお持ちですか?



胃がん検診を受けた方がいいのはわかるけど、なかなか気がすすまない。


結局胃カメラとバリウムどっちがいいの?


ピロリ菌の検査ってできるの?




など胃がん検診そのものにあまり馴染みがない方も多いと思います。


今日はそんな方に向けて、胃がん検診を受ける上で注意すべき3つのポイントについてお話をさせていただきます。



胃がん検診で注意する3つのポイント


① 胃がん検診は症状がなくても必ず受けておくこと。

② 胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を選択すること。

③ 初めての方はピロリ菌の除菌までがセット。



① 胃がん検診は症状がなくても必ず受けること





胃がん検診の目的は「胃がんの患者さんを早期に発見し、早い段階で治療をはじめること」です。


毎年13万人の方が新たに胃がんと診断されています。統計では、生涯で胃がんにかかる可能性は10%程度と言われています。


これはつまり10人に1人は胃がんになる可能性があるということです。


一般的に胃がんの症状として胃痛、貧血、食欲不振、体重減少などが挙げられます。


自覚症状とがんの進行度は必ずしも一致しているわけではありません。


しかし症状のある胃がんは進行がんであるケースが多く、反対に自覚症状がなくても進行がんであることもしばしばあります。


つまり「症状が全くなくても胃がんである可能性は誰にでもあるということ」です。


近年胃カメラの発展により、がんを早期発見することができれば、お腹を切ることなく胃カメラでがんを切除(内視鏡手術)することができます。


早期発見、治療のためには症状のないうちに胃がん検診を受けておくことがとても重要です。



② 胃がん検診では胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を選択する




胃がん検診では胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)かバリウム検査(胃透視検査)を選択することができます。


検査を受けられる患者さんにとって、この選択はとても重要です。


結論からすると胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を受けることをオススメします。


理由としては主に次の3点です。


<1>バリウム検査で異常があれば、胃カメラを受ける必要がある

<2>早期胃がんをバリウム検査で発見するには限界がある

<3>同時にピロリ菌感染の可能性を把握できる



<1>バリウム検査で異常があれば、胃カメラを受ける必要がある



胃カメラは、鼻あるいは口から管状のカメラを入れて、食道・胃・十二指腸を直接観察することができる検査です。


異常所見があれば、その場で組織をつまんで病理検査に提出し、良性か悪性かを判断することもできます。

※一般的に病理検査を行ってから1週間程度で病理結果がわかります。


一方バリウム検査は胃の「形」を把握するのに優れた検査です。


バリウムと呼ばれる造影剤を飲んで、レントゲンを利用して食道・胃・十二指腸の形を観察する検査です。


直接粘膜を見る胃カメラと違い、胃全体の形を観察することが得意な検査です。


胃全体の形を把握できる一方で直接胃の粘膜や色の変化を確認することができません。


バリウム検査で異常があった場合には胃カメラで実際に粘膜に異常がないかを確認する必要があります。


<2>早期胃がんをバリウム検査で発見するには限界がある


胃がんは胃の表面粘膜から発生して、徐々に胃壁の深いところへ進行していきます。


がんが粘膜の下(粘膜下層)より深いところまで及んでいると進行がんと言われ、外科手術(お腹を切る)や抗がん剤治療が選択されます。


一方がんが粘膜の中にとどまっている場合は早期胃がんといい、外科手術ではなく胃カメラでがんを切除することができる可能性があります。


胃カメラで観察したときのがんの見た目から、がんの深達度(どのくらい深いところまでがんが進行しているか)を推測することができます。

参考文献:胃癌の肉眼型分類 (『胃と腸』用語集 2012 HTML版)



これを肉眼分類と言って、がんの形によって0型(0-I、0-IIa、0-IIb、0-IIc、0-III)、1型、2型、3型、4型、5型と分類されます。



ここで注意したいのは、がんの形とがんの深達度は必ずしも一致しないということです。


実際にがんを切除してみたら、検査前に考えていた深達度より深かったというケースもしばしばあります。


進行がんは胃カメラで病変を見ただけでわかることがほとんどです。


一方早期胃がんは0型とされ、さらにその形態によって細分化されます。


しかしながら0-IIaのようなタイプでは正常な粘膜からの丈の高さはわずか2mmほどです。中には0-IIbのタイプのような全く粘膜の凹凸がない早期胃がんもあります。


このような早期胃がんをバリウム検査で見つけるには限界があります。


粘膜の表面に粘液がついていたり、胃の正常なヒダと胃がんとの区別は時に困難なこともあるからです。



胃がん検診の「早期発見」という目的を考えると胃カメラを受けるメリットがバリウム検査を上回ります。


<3>同時にピロリ菌感染の可能性を把握できる





ピロリ菌は胃に感染し、胃潰瘍や胃がんの原因となります。


胃がんの患者さんの9割にピロリ菌がいると言われています。


そしてピロリ菌の除菌治療の普及により若い世代での感染率は減ってきております。


しかしながら40代では34.9%、50代では49.1%、60代では59.1%と依然として高い感染率であるのが現状です。(参考文献:Wang C, et al. Sci Rep 2017;7:15491)



胃カメラで胃潰瘍や慢性胃炎があればピロリ菌の感染が疑われます。


その場で組織をつまんだり、血液や尿でピロリ菌の感染を検査することができます。


バリウム検査でも萎縮性胃炎を疑う所見を確認することができますが、実際に粘膜を見ることのできる胃カメラにはどうしても精度は劣ります。


また保険範囲内でピロリ菌感染をチェックするには、胃カメラで胃潰瘍や慢性胃炎の存在を確認する必要があります。


こういった点も胃がん検診で胃カメラを選択すべき理由です。


③初めての方はピロリ菌の除菌までがセット

ピロリ菌感染を診断されたら、胃がん予防のためにも必ず除菌治療を受けましょう。


ピロリ菌を持っている人は持っていない人に比べて5倍も胃がんになる確率が高いとされます。


胃がん予防という観点からも、胃カメラをして慢性胃炎の所見を確認して検診を終えてしまうのはとてももったいないことです。


ピロリ菌の除菌方法ですが、3種類のお薬を1週間飲んで行います。


近年薬の技術も進み、ピロリ菌の除菌成功率は90%を超えるとされています。


1度除菌をしたら再感染率は1%程度とされているため、最初の胃カメラの時にピロリ菌のチェックと除菌治療は済ませておきましょう。


まとめ

症状が無くても胃がん検診を受けること

胃がん検診は早期発見のためにも胃カメラを選択すること

ピロリ菌がいれば除菌はセット



当院では胃カメラでの胃がん検診を行っております。


鼻からの経鼻胃カメラや麻酔薬を使用しての眠ったままできる胃カメラにも対応しております。


「胃がん検診を受けたいけども迷っている。」

「胃カメラがどうしても怖い。」

という相談にも乗っておりますので、是非ご相談ください。


名古屋市中川区山王 水野クリニック
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